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ピクテグロインの分配金引き上げに思うこと

通称「ピクテ」という運用会社の名前でも呼ばれ、同社の日本マーケットでの代名詞的なファンドである「ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)」、略称グロインが今期の決算より分配金を今までの30円から50円に引き上げました。

同ファンドは「配当水準が優れる先進国の公益企業に幅広く投資し、そこから得られる潤沢な配当を分配として出す」というコンセプトで、2005年~2007年にかけてはその並外れるボーナス配当が人気を呼びたくさんの資金を呼び込みました。ボーナス配当とは、3、6、9、12月の3ヶ月に1回、企業配当とそれまでの値上がり益をまとめて出すものです。ただし、投資信託は毎月分配型といえどもスタートの1万円からの値上がりを追及するものであり、基準価額が1万円を下回る場合は出さず、まず1万円の回復を優先するのが一般的です。

しかし、先進国の株式に投資する同ファンドは先のサブプライムショックで大きな値下がりを余儀なくされ、現在は回復しつつあるものの本日4月13日現在で6513円となっており、2008年の9月期決算よりボーナス配当は途絶えています。一時は2兆円近くの資金を集めましたが、最大の魅力であったボーナス分配が途絶えたことで資産は減少し、国内公募投信で純資産総額2位の位置はかわりませんが、それでも1兆円強というところまで落ち込んでいます(資産の値下がりにより影響もあります)。

そんな、かつての栄光から一転地獄を見た同ファンドですが、昨今の世界的な株価上昇での恩恵を受け運用状況はよくなってきたんでしょう。
そして、こちらが今回のプレスリリースです(※注:リンク先PDFファイル)。
分配引き上げに至った背景は

1、企業が出す配当だけでなく、値上がり益も分配として欲しいという顧客ニーズ
2、2010年度の分配金再投資後のパフォーマンスが約21%
3、分配可能原資が十分な水準になった

という3点を挙げています。

パッと見、素晴らしいですね。
正直なところ同ファンドは基準価額の下落でボーナス分配ができなくなった時点で「終わった」ものとして、自分としては思っていただけに分配引き上げはサプライズでした。
でも、ありえないですね。
分配可能原資は4桁ちょっとあるようですが、だからといって今のこの上昇相場の中で分配引き上げてどうするんでしょうか。ただでさえ、株価の安定さが取り柄の公益企業が投資対象で、景気敏感株ほどの値上がりが期待できないというのに、そのわずかな値上がり益を今、このタイミングでファンドの外に出す必要があるんでしょう。
今の分配水準では手数料や税金抜きにして単純な分配金利回りは約5.5%で、50円分配にしても約9.2%ですから、昨年度の約21%のリターンなら余裕です。
しかし、利益を外に出し続けてて、いつになったら1万円回復するんでしょうか。

確かにボーナス分配のない同ファンドはなんの変哲もないただの株式投資信託です。
当たり前ですが、上昇相場では分配として外に出すより内部に資金を留保したほうが投資家が受けるトータルでのパフォーマンスは上がります。
今は株価が上がってきても、じっくりと1万円の回復を狙うべきでしょう。
1万円の大台を回復したならば、またボーナス分配をしてブイブイいわせればいじゃないですか。
「魅力的な水準のボーナス分配」、それがピクテグロインのアイデンテティのはずです。
顧客がそこまで待ってくれないというなら、セミナーなどで運用方針を広く告知すべきだと思いますね。

ということで、私が今回の分配金引き上げで思ったのは「もう1万円を回復させる気がない」「ピクテグロインのアイデンテティが失われた」という、この2点でした。


最後に。正直なところ先進国株式のリスクが取れる人で分配がたくさん欲しいなら、個人的にはグローバルREITとか新興国債券のほうがいいと思いますね。先進国株式に投資したいだけなら、1年型の株投か、上場コクサイのほうがよっぽどいいと思います。
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